「・・・好きだよ、蛍」 「あたしも。バイトしちゃって、ごめんね」 「ううん。俺こそ、拗ねちゃって、ごめん」 「本当だよ。みっともない」 「・・・おい」 ぎゅっと抱き締められた腕の中、瞬の体温が伝わってきて、幸せな温もりを胸いっぱいに感じる。 夕日と共に、ラズベリーの形をしたネックレスが、首元でキラキラと光っていた。 【ダメだと分かっていたけれど。】