あたしが頷くと、玲汰先生は、

「ほんじゃ、そろそろ寝るか」

と言った。


「そうだね、もう遅いし。明日は、何時に出るの?」
「んー、十時くらい?多分、そんくらいで大丈夫だと思う」
「分かった」

あたしはテレビの電源を切り、玲汰先生はマグカップをキッチンに運び、お互い寝る準備をした。



京都は、夏希が生きていた頃、家族で行ったことがある。
だけどそれは小学生の時の話で、断片的にしか覚えていない。

玲汰先生と遠出するのは初めてだから、少し楽しみだ。


遠足の前の日の子供みたいに、ウキウキしながらあたしは床についた。




次の日、あたし達は玲汰先生の車で京都へと向かった。

道中、うどん屋さんで昼食も摂った。


今は、紅葉が綺麗だと有名な山に来ている。