嬉しい?ううん、そんな言葉じゃ足りない。
幸せ?ううん、もっともっと上。

こんな気持ち、初めてだよ。


「連也くん。あたしも、連也くんが大好き。もうね、今死んじゃってもいい!ってくらい、大好きだよ。あたしも、連也くんの彼女でいられて嬉しい。連也くん、一緒にいてくれて、ありがとうね」


あたしは鞄から、ラッピングされた小さな袋を取り出す。


今日、家庭の実習で作ったラズベリーのクッキー。
記念日だってことは忘れてしまっていたけれど、連也くんに渡そうと思っていた。


「はいっ、連也くん!今度ちゃんとしたの渡すから、今はこれで我慢して?」
「クッキーじゃん。うまそう」
「でしょ?味見ではバッチリだったから、きっと美味しいよ!」