何てことだ‼私みたいな地味な女に似つかわしくない乙女チックなラブリーな部屋。
ピンクと白を基調とした、私だけのメルヘンランドに、社内一のイケメン男、榊春人がいる。
「帰ってください!出ていってください!もぅ!何やってるんですか!榊さんが私なんかの部屋に入ってるところをもし会社の誰かに見られたらどうするんですか!榊さんがいい笑い者に」
「…ほんと、うるさい」
「…ぅ」
「…やましいことなんて、何一つないんだから、堂々としてろよ。大体さっきから私なんかって、連呼しやがって」
…コツン。
榊さんが、私のおでこを優しく指で小突いた。
「…これは、わざとじゃないとはいえ、伊集院さんに怪我させたお詫びの変わり。それが完治する迄、面倒見るよ」
「…いやいやいやいや。勘弁してください。何でも一人で出来ますから。大体、同じ部署でもない私の名前、よく知ってましたね。初対面もいいところなのに、そこまで気を使わないでください」
玄関に立ったままの私を、榊さんは中に連れていくと、二人掛けのソファーに座らせ、自分も横に座った。
…至近距離過ぎて、身体中が一気に熱くなるほど赤くなる。
…ただでさえ男に免疫がないのに、イケメン男がこんな間近に。今にも失神しそうだ。
…そんな、優しそうな顔をしないでください。
「…俺は、伊集院さんの事、ずっと前から知ってるよ」
「…ぇ」
…私ってそんなに有名?
「…社内一地味な女子社員が入社したって。しかもその名前が、伊集院桜子と、何処かの令嬢か?ってくらい、大袈裟な名前の」
…違う意味で、有名。
ピンクと白を基調とした、私だけのメルヘンランドに、社内一のイケメン男、榊春人がいる。
「帰ってください!出ていってください!もぅ!何やってるんですか!榊さんが私なんかの部屋に入ってるところをもし会社の誰かに見られたらどうするんですか!榊さんがいい笑い者に」
「…ほんと、うるさい」
「…ぅ」
「…やましいことなんて、何一つないんだから、堂々としてろよ。大体さっきから私なんかって、連呼しやがって」
…コツン。
榊さんが、私のおでこを優しく指で小突いた。
「…これは、わざとじゃないとはいえ、伊集院さんに怪我させたお詫びの変わり。それが完治する迄、面倒見るよ」
「…いやいやいやいや。勘弁してください。何でも一人で出来ますから。大体、同じ部署でもない私の名前、よく知ってましたね。初対面もいいところなのに、そこまで気を使わないでください」
玄関に立ったままの私を、榊さんは中に連れていくと、二人掛けのソファーに座らせ、自分も横に座った。
…至近距離過ぎて、身体中が一気に熱くなるほど赤くなる。
…ただでさえ男に免疫がないのに、イケメン男がこんな間近に。今にも失神しそうだ。
…そんな、優しそうな顔をしないでください。
「…俺は、伊集院さんの事、ずっと前から知ってるよ」
「…ぇ」
…私ってそんなに有名?
「…社内一地味な女子社員が入社したって。しかもその名前が、伊集院桜子と、何処かの令嬢か?ってくらい、大袈裟な名前の」
…違う意味で、有名。

