ブスも歩けばイケメンに当たる⁉

「…先生、剥離骨折って」

「…うーん、とりあえずギプスは必要ないですが、シーネはしておいた方がいいのでしておきますね。次は2週間後に来て下さい」

私の言葉は無視して、主治医は淡々と話を続ける。

「…先生、そんな簡単に、骨折しちゃうんですか??」
「…まぁ、スポーツとかならありますが、捻っただけで、剥離骨折は珍しいですね」

「…骨が弱いんじゃないか?」

そこに、すかさず突っ込んだのは榊さん。

「…よ!弱くないですよ!香川県伊吹島出身なんで、イリコは沢山食べてます!!!」

「「…ぷっ!!!」」

私の言いように、主治医と榊さんが吹き出した。

…つい、自分の出身地を叫んでしまった。

ここは、東京都という大都会です。

田舎者だと、宣言したようなものだ。

あーもー…穴があったら入りたいとは、まさしくこの事。

…診察を終えた私達は、会計を待つため、待合室に。

「…い、いつまで笑ってるんですか?」
「…伊集院さんて、面白い人だな」

「…」

「…家まで送るよ」

まだ笑ってやがる。私はもう諦めて、榊さんの言われるまま。

会計を済ませ、タクシーで帰宅する。

「…送ってくださってありがとうございました」

そう言うと、私はそそくさとアパートに入ろうとしたら。

「…ちょっ!榊?!」


あろうことか、榊さんが、うちに押し入った。