それからは約1時間後。

チン。…オーブンの音がなり、私はオーブンを開けた。

「…うーん、いい匂い」

オーブンからクッキーを取り出す。

お皿にそれ多くと、紅茶を淹れる。

出来上がったものをテーブルに置き、座ると手を合わせた。

「…いただきます」

ピンポーン…なんてタイミングだ。

「…もぅ、誰が来たのよ」

居留守を使おうか?

ピンポーン…う…

お構いなしに食べようとしたのに、またインターホンが鳴った。

「…もぅ」

思い腰を上げ、玄関に向かう。

「…はーい、どなたですか?…」

うわっ…

私は思わずドアを閉めようとした。

ガシャン…

「…わっ!あ、足!だ、大丈夫ですか?!」
「…ッ…」

しゃがみこんじゃった。私もしゃがみこむ。

「…ごめんなさい、大丈夫ですか…榊さん」
「…」

どうしよう、どうしよう。

「…榊さん」
「…ぅッそー」

「…は??」

目の前でそう言われ、目をぱちくりさせる。

「…桜子が嘘ついたから、お返し」
「…は?え?は?」

「…相原と付き合ってるって」

その言葉に目を見開く。

「…あーーー、あれはですねー」

どこでばれたのか?とりあえず目線を泳がせる。

「…引っかかった」
「…は?!…」

かまかけられた。

してやられた…