名前を出した途端、更に不機嫌な顔に。

もぅ、なんだって言うのよ。

「…相原と付き合ってるのか?」
「…えっ?!何でそんな事」

パニックになる頭を、なんとか 回転させる。

「…いくら同期だからって、家まで来る仲だから」

…うー。

「…そうなんですよね、実は。大学からの腐れ縁で」

…ぁ。何を言い出すんだ私は。

口にてを当てるも、時既に遅し。

イラッとして、つい、ありもしない事を口走ってしまった。

「…そうか、わかった」
「…え、…あの?」

突然立ち上がった榊さんは、呆気にとられる私を他所に、鞄を持つと部屋を出ていってしまった。

私はペタンとその場に座り込む。

…どうしよう、これから。