ブスも歩けばイケメンに当たる⁉

泣きつかれた私は、いつの間にか眠っていた。

…目が覚めたときには朝で、腫れぼったい瞼を開け、朝刊を取りに行く。

…ビクッ!!!…外から物音が聞こえる。

何事かと除き穴を覗いたが、何も見えず、しばらく立ち止まっていると、また物音が。

びくびくしながらドアを開けると、…足下に手がダランと落ちた。

「…ぎゃあぁぁぁぁ!」
「…ん…」

ん?…ビクッ!!!

「…榊さん!何やってるんですか?こんなところで?!」
「…桜子がドア開けるの待ってた」

そっと顔に触れると、凄く冷たい。

私は慌てて、榊さんを中に入れると、ブランケットを膝にかけた。

「…わっ!ちょっ!」
「…温かい」

「…何で帰らないですか?」
「…話ができてない」

「…聞きたくありません。帰ってくださいと言いましたよ」
「…聞く前から、何もかも否定するな」

…人の気も知らないで。

…抱き締められたまま、逃げることも、身動きすらも取れなくて…

仕舞いには、榊さんの膝の上に座らされた。

…この上なく恥ずかしいのですが。

「…桜子」

私はなんとか動く手で、耳を塞いだ。

「…聞くまで離さないからな」
「…絶対聞きません」

「…耳塞いでるけど、聞こえてんだろ?」

…ズバリ言われて口をつぐむ。