「…心配性だな、伊集院さんは」
「…な、な、な、なにを」

心臓が破裂寸前。

…ベッドで寝たらいいけど、抱き締める必要は全くありませんが。

「…温かい」
「…」

言葉が出ません。

…早まったか、この判断。


…。


あれ?

…規則正しい呼吸音。

…寝てるよこの人。

もういいや…この人はきっと、私のことなんて女なんて思っちゃいない。

「…確かに、温かい」

気持ちいい。

ドキドキしてるのがアホらしくなる。

私も目を閉じて、眠りについた。












「…ほんと、可愛いよな、お前は」





その声は、私に届くことはない。