少女が、目を覚ますと辺りが明るくなっていました。
目を開けると、いつものベットから見える風景ではなく木の根元だったので少女はぎょっとしてしまいましたが、そうか今、私は違う世界にいるんだったと思いだしました。少女は、初めてベット以外のところで寝ましたが、体は軽いです。
ただ、少しの罪悪感。旅には多少致し方がないのよと自分に言い聞かせながら、立ち上がりました。
どこかで、鳥が鳴いています。すがすがしい朝です。

けれど、少女の心はもやもやとしていました。
今までは、次に会う人を教えてもらっていましたが、今回は手がかりは何もありません。自力で扉を探すなんて無理でしょうし、だからと言って何も行動しないのも時間を捨てるようなものです。
また一からのやり直しなのねと少女は落胆しましたが、とりあえず少女は歩くことにしました。今の彼女には、それ以外できることはありません。