学校に行くのは嫌いだ。

学校で嫌なことがあったわけでもないし、友達も普通にいるし、親友だっている。勉強も不得意ではないし、体育祭などの特定の行事もやる気はある方だ。

だけど、毎日学校に登校し、授業を受けて、休み時間があって、また授業を受けて家に帰る。


それがどうしようもなく面倒くさい。


というか、そんなのみんなだ。


学校が嫌いなわけでは無い。学校に行くことが面倒くさいのだ。


なぜ面倒くさいのかと聞かれたとして、私がそれに答えるならば、「わからない」と言うだろう。



そして、学校で一番面倒くさいのは何かと聞かれれば、これまた大多数の人間がそうであるだろうが、授業が面倒くさかった。


これの理由ははっきりしていた。




国語、数学、理科、社会、英語………どれもこれも、毎日毎日同じことばかりを繰り返しているようにしか思えないからだ。

もちろん、授業の内容はそれぞれどんどん進んでいく。


そんなことは分かりきっている。私が言っているのはそこではない。新しい知識を聞き、覚えて、そしてテストでどれほど分かっているのか試す。これの事を言っているのだ。


その繰り返しがどれほど無意味なものなのか。



…………いや、失礼した。決して無意味なものではない。それは事実。


ただ、なんと言えばいいのか……私の中では勉強する理由が理解出来ても、それに共感できる日が来るなんて到底思えないのだ。



たしかに、学校に行かなければ将来はただ世間の役立たずとして過ごすハメになるし、勉強はできればできるほど将来の可能性が広がる。


そんなのはもう痛いほど知ってるし、もう耳ダコだ。




だけど、なんて言うのかな。


それとは別として、なんか、うーん……。



違うんだよなぁ……。




平たくいえば、私、高良 絆菜は、毎日が面倒くさいことになにか理由付けしたいんだ。言い訳に使いたいから。