「うん。…那緒軌も知らない話だから。誰にも聞かれたくない恥ずかしいけど嬉しかった話」

「那緒軌にも言ってないんだ?」

いろいろ話してそうだったんだけどな。

「うん。ていうより、気つかって那緒軌この話に触れないようにしてるから」

那緒軌なりのきずかいだね。

「ま、今更だしね」

それもそうだね。

「あっ!良かったって思った事は、家出してすぐにあった事なんだ!」

「そうなの?」

「うん! お金持ってなかった時に、そこの街にいた不良にカツアゲされてて」

おいおい、これ良い話なの?

でも嬉しそうだったから、口をはさむのはやめとこ。

「で、その時はまだ全然ケンカできなかったんだけどね、助けてもらったの!」

誰にだよっ!

「煌琉の誰か?那緒軌?」

「違うよ!」

違うの?…じゃぁ誰?

「暴走族とかには入ってなかったんだけど、すっごく強い人で名前は爛って言うんだ♫」

そんな人いるんだ。結構優しい奴もいるん……は?ら、ん?

…今らんって言った?

「…そ、その人の苗字なんて言うの?」

「?…知らないよ?あっ、でも会わないけど今でもメールしたり、電話したりしてるよ!」

知らないか…。

「会ったの1度だけなのによくそこまで仲良くなれたね」