君のため 〜生きている証を求めて〜


「あぁ、お前が心配するような事じゃねーぞ」

わたしの表情に気づいてくれたのか、わたしに声をかけてくれた。
私は蓮の気持ちに答えるようにとびきりの笑顔で

「ありがとう」

心から言ったら、蓮は耳を真っ赤にして
いたので、私も恥ずかしくなった。

その後バス内では私たちはあまり話すことはなかった。






「んっ…ぅーん」

誰かにぽんぽん頭を叩かれてる。
誰だろ、まだ寝てたいよぉー

「おーい。心珠さーん?」

…ん?この声は!

「蓮?!」

ばっと私が目を開けると、驚いた顔の蓮。

「蓮、どしたの?」

「着いたぞ。早く降りるぞー」

へっ?着いた?どこに?
私がきょとんとしてると、蓮が

「俺ら、宿泊学習だぞ?旅館、着いたよ?」

あ!そっか、どうやら私はずっと寝てたらしい。

「ごめんね、蓮。起こしてくれてありがと」

「おう!じゃ、行くぞ!」

うん、と言って蓮が無意識に差し出した手を握る。

蓮の手、あったかいなあ…