今日は、近くの川へ行って川遊び。
「川の中には危険な生物もいます。十分に気をつけて、遊ぶように」
「「はーい!!」」
皆は待ってました、と言わんばかりに一斉に川へ飛び込んでいった。
私も麻李と一緒に川へ入った。
「ひゃっ。つめたーい」
「心珠ぅー冷たいよぉぉ」
川はツーンと冷たかった。それに、石にはコケがついていて、すべってしまいそう。
すると、ツンツンと私の足を何かがつついてる気がした。私は逃げようとして、足を思いっきり出したら、運悪く、コケのついた石に足が乗ってすべってしまった。
すべった勢いで川の流れが早くなっている場所まで行ってしまった。
「…っ。わぷっ…」
だんだん深くなる川。
流れが早く、足をとられてしまい、思うように動けない。
「たっ…すけっ…てっ」
怖い。助けて。誰かっ…!
もう少しで急斜面。
ここで落ちたら…っ
ギュッと目をつむった。
その時。
「心珠っ、つかまれええええ!」
私の、ヒーローが来た。
私は彼が差し出してくれたロープに一生懸命にしがみついた。
「うっ…んっ!」
グイッ
ドサッ。
「心珠?!大丈夫?」
麻李…すっごい心配かけちゃったみたい。とても心配そうな顔をしてる。
でも、一番心配してくれたのは、
「蓮、ありがとう!」
「ん。ほんとに、大丈夫か?」
ううん。大丈夫なんかじゃない。すっごい怖かった。死ぬ、んじゃないかと思った。
それでもこれ以上心配かけたくない。
「だいじょーぶ!」
作り笑いをして、彼を安心させたい。
「っ…。バカヤロウ!」
え?なんで?蓮、怒ってる…?
「あ、あのね蓮…」
私が言おうとした言葉を遮り、
「心珠のバカ!お前っ、本当は怖かったんだろ?死ぬかと思ってたんだろ?辛かったんだろ?」
なんでこの人は私が言ってほしい言葉を言えるんだろう。なんで、いつもいつも私のこと助けてくれてたんだろう。
「もう少し!俺を頼れよ!いつも、近くにいるだろ…?俺じゃ、ダメなのか…?」
そうだよ、いつも、1番近くにいたのは、他でもない、蓮だ。
私は蓮の笑顔が好き。優しさが好き。
そう思うと、思いが溢れ出して、涙が止まらなかった。
「ふぇっ蓮…怖かった、よ。死ぬかと思った…強がってた。心配、かけたく、なかった。ぐすっ。」
「ん。知ってる。幼馴染だし。」
そう言って、ぽんぽんと私の頭を撫でてくれた蓮。
「ありがとう、蓮。今度こそ、ほんとーに大丈夫!」
そう言って、思いっきり笑顔を見せた。
「お、おう。それなら良かった。ほら、高田もいるし、行くぞ。」
少し頬を赤らめてた蓮。照れてる、の?
「うん!麻李、ありがとね!行こう?」
「うん!」
私が麻李の手を引くと、麻李はコソコソっと耳打ちで、
「今度、詳しく聞かせてね…?」
って。これって、蓮とのこと、だよね?
麻李、もしかして気づいた…?
私は、蓮のことが好きでたまらないって。
私は君の笑顔が好き。
優しさが好き。
一番近くで見守ってくれてることが好き。
仕草も。
ぜーんぶ、好き。

