私たちの家は、繁華街から少し離れたところの町並みにある


瀬戸内家と大山家は隣同士にあって、道を挟んで、三神家と牧坂家は向かいにある


私たちの家の近くには、学生というか年が近い子達がそんなにいなかったせいで
自然と4人で一緒にいるようになっていった



「綾!今日、入学式だよ!はやく!」

三神家の一人娘である由奈は新品の制服をまとって、綾の家の前に建っていた

「ごめん!寝坊した!」

髪をとかしながら家から出てきた綾の手をひくと“いつもの待ち合わせ場所”へと急いだ

「はやく行くよ!!卓人も大河もまってるよ!」

「うそ!?
 大河、寝坊してないの!?」