~高城サラ~

カーテンから太陽がさしこむのを肌で感じる。暑い。

また朝がきたんだ。

鳥が鳴いている。

2軒先のパン屋さんのやさしいかおりがあたしを包む。

なんて不釣り合いな毎日なんだろぉ。

きっとこのカーテンを開けたら眩しい光がさしこんであたしは溶ける。そして何もかもなくなって消えるんだ。

そう思っていた。
だけどそこにあったのはいつもより晴れた空でもなく、土砂降りの雨でもなく、ごくふつうのいつもと同じ太陽の光、空気、空、風景。変わらない毎日。

そう何も変わらない。
ただもう…。
タカミツはあたしの彼氏じゃなくなった。