偽りの日々

少し気不味そうに口を開いた。

「ううん。行ってらっしゃい。」

「ごめん。瑠華。」

そう言ってお母さんは部屋をあとにした。

シーンとした静寂の間に、私の息だけが響いている。

―寂しい。

いつもの朝。
いつもの時間。

カチャカチャと私の食事をする音だけがする。

仕方が無い。
皆、忙しいのだから。