だから、言えなかった。
「菜々。」
「なあに?お母さん。」
「駄目じゃない。なぁに?70点?」
「…………」
「お母さんはね、あなたに受験してもらいたいよ。」
「じゅけん?」
「このあたりの公立の学校には、あなたには行ってほしくないのよ。」
「じゅけんって?」
「菜々。」
「なあに?お母さん。」
「駄目じゃない。なぁに?70点?」
「…………」
「お母さんはね、あなたに受験してもらいたいよ。」
「じゅけん?」
「このあたりの公立の学校には、あなたには行ってほしくないのよ。」
「じゅけんって?」


