最後にあなたの唇を




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「え…、今、なんて…?」

「ですから、沙優は北海道に行くために今空港に向かってます」




目の前でスパッとそう言い切るのは、沙優の親友の千賀子ちゃん。





澤野先生に状況を全て話して特別に午前で仕事を終わらせた俺は、久しぶりに大学へ顔を出した。


沙優に会うために。





が、沙優は見つからず、たまたま出会った彼女に聞いたら衝撃的な報告を受ける事になってしまった。





「何も聞いてないんですね、修斗さん。沙優、北海道にある化粧品メーカーに就職決めたんですよ。挨拶も兼ねて、今日から1ヶ月事前研修に行くんです」

「…、は…?」




目の前にいる千賀子ちゃんの淡々とした言葉に、俺はわけがわからないまま彼女の話に耳を傾ける。