最後にあなたの唇を





◆ 修斗 side






『修斗のバカ!大嫌い!』




あの日の彼女の声が、言葉が、表情が、頭から離れない。







初めてだった。


あんなに感情的になる彼女を見るのは。




喧嘩することはあっても、あそこまで泣き叫ばれたことはなかったから。






…あの日、帰ってきたら沙優が夕飯も作らないでソファで寝ていた。



いつもなら夕飯も用意されてるし、ソファで寝ないでちゃんとベッドで寝ている。


体調が悪いのかと思ったけどそうじゃなかった。





澤野先生と食事に行ったことを話せば、不安で泣きそうな顔をして俺との愛を確かめる。



不謹慎だけど、それが嬉しかった。




沙優の状態を見てそんな風に思う場じゃないと分かっている。


けど、昨日に続いて俺への想いを伝えてくれた上に嫉妬まで露わにしてくれた。