最後にあなたの唇を






「沙優、どっか具合悪い?夕飯も作ってないみたいだし」



修斗の言葉でハッとする。





私…どうやって帰って来たっけ…?


今私がいるのって、ソファだよね?


なんでご飯も作らないで寝てるの?




ぐるぐると疑問が巡った。





あのシーンを見て、涙を堪えて逃げるように家に急いだのは覚えてる。


けど、いつ帰って来て、なんでこんなところで寝てるのかは記憶にない。




買ったジャガイモは調理されずに、他の材料と一緒にキッチンに放置されたままだ。





「あー…ごめん、ちょっと疲れて寝ちゃってたみたい。お腹空いてるよね?今から作るよ。先にお風呂入ってて」



もう1時を回ろうとしてる。



いつもならちゃんと用意しているはずのご飯も、何もできていない。




お腹が空いているであろう修斗のために、簡単なものでもいいからご飯を作ろうとソファから立った。




……のに。