「アズー!実はー…報告がありますっ!」



「えー!?なになに!?」


昼休み、一人でお弁当を食べていた私に向かって、幸せそうな顔で走ってきた彼女は智(サト)。






私の一番仲が良い友達だ。





あまりにも幸せそうな顔をしているその理由を知りたくて、私は箸を一旦置いた。






「実はね!!……好きな人と付き合うことになったの!!」




好きな人?…あぁ、確か1年前から好きっていってた将吾クン?だっけか?



「凄いじゃん!!ずっと好きって言ってたもんね?どっちから??」


「ふふ。」



私が質問するとさらに目尻を下げて、智は答えた。






「私から!」





へぇ。自分から…ねぇ。




いくら仲が良い友達とはいえ、私の黒さは誰に対しても平等。





幸せオーラを振りまきまくっている彼女とは対照的に、私は見下すような考えを持っていた。






一年間も好きだった人に、告白した?


ふふ。そんなに時間あるなら相手から告白させるように、作戦考えればいいのに。





なんて、口には出さず私は祝福の言葉を述べた。






「そうなんだ!おめでと!これから、仲良くやっていけたらいいね!」