「ひーちゃん、おはよ！忘れ物ない？大丈夫？」

「おはよ！うん、多分大丈夫…」

ついに修学旅行当日。
こういう時、いつも私は忘れ物をする。
多分今回も何か忘れているだろう。
前日までに持ち物確認を終わらせないといけないことはわかっているが、やる気が出なくていつも当日の朝に確認している。

「あ、そういえばバスの席どうする？」

「瑞希来てからじゃんけんで決めようか。」

バスの席は班で固まって座らないといけないことになっている。
助手席は使わない、2列席。
つまり、男女各1人ずつが隣同士で座らないといけないということだ。

「日菜、結愛ちゃん、おはよ！」

「あ、瑞希おはよ！今バスの席の決め方話してたんだけど、じゃんけんでいい？」

「うん、なんでもいいよ！」

バスの席はじゃんけんで決めることになった。
結愛と瑞希が勝ち、私が負けた。

「よし、これで決まりだね。」

できれば男子と隣同士は避けたかったが、決まったものはしょうがない。
それに、いつまでも異性に対して緊張してしまっていては、将来やっていけない。
これを機に、男子とちゃんと話せるようになれるように頑張ろう。