独り占めしてもいいですか…?【完】

「ふふっ、千景くんは美生のことが心配なんだよ」


「でも~…」





納得のいかない私はため息を吐いた。





そりゃ、全部私が悪いけどさ…





それから保健の先生に診てもらい、どこも異常がないことを確認すると、先生は保健室を出ていった。





「はるちゃん…私、応援行きたいよ」


「んー…顔色も朝よりかはよくなったけど…」





はるちゃんは苦笑いを浮かべていた。





「ねぇ美生。倒れた直後のことって覚えてる?」





「ううん?すぐ目の前が真っ暗になっちゃったから、覚えてないよ」





「そっか。実はね、美生が倒れた瞬間、真っ先に美生のもとへ駆け寄ったの千景くんなんだよ」





「えっそうなの…?」





じゃあ、あの時…私の名前を呼んでたのって、千景だったの…?