独り占めしてもいいですか…?【完】

「俺ら何年一緒にいると思ってるの?美生のことなら、俺が一番よく知ってるから」





ドキンッ





千景の何気ない一言が胸に強く響く。





どうして私が喜ぶようなことを、すんなりと言ってくれるの…?





今すぐにでも溢れ出そうになる思いはどうしたらいいの…?





…千景のせいで、また熱上がっちゃったよ。





私、葵美生は、恋の病という不治の病気に侵されしまったみたいです…





「…もう隠し事はすんなよ。逆に心配するから」





「うんっ。ご心配おかけしました…」





すると丁度、保健の先生をつれたはるちゃんが戻ってきたのだった。





「美生っ!大丈夫!?痛いところはない!?」





はるちゃんは今にも泣きそうな顔で、私に抱き着いてきたのだった。