独り占めしてもいいですか…?【完】

しかし、すぐさま体に異変が起きたのを感じた。





あれ…っ…

視界が、ぼやける。





これも、緊張のせい…?





視界の先が徐々にぼやけていき、そして大きく歪みはじめた。





うっ…さっきまで治まってた、頭痛が…





「葵さんっ!危ない!!」





「…えっ?」





同じチームの子の叫び声が聞こえたかと思うと、体の正面に強い痛みを感じると共に、私は地面へと倒れたのだった。





そこら中から悲鳴に似たような声が聞こえる。





頭にガンガン響くような痛み。





言うことを聞かない体。





私…どうしちゃったんだろう…





「美生!!!」





薄れゆく意識の中、ぼやけた視界に映り込んだのは…





そして、私は意識を手放したのだった。