独り占めしてもいいですか…?【完】

「みんなっ、相手が3年生だろうと頑張ろうね!」


「うん!みんなで楽しくバレーをやろう!」





私たちは円陣を組み、初戦に向けて気合いを入れていた。





試合が行われるコートの外では、クラスの人たちが応援に来てくれていた。





はるちゃんと千景の姿も勿論あった。





あれ…?
千景、なにか怒ってる…?





少し眉間にしわを寄せ、難しい顔をしているようにみえた。





…それより今はバレーに集中しないとっ!

よしっ!!





「それじゃあみんな行くよ!」


「「はい!」」





相手チームと挨拶を済ませると、それぞれ配置につき、試合開始の合図が鳴った。





相手チームのサーブからのスタートだった。





…急に緊張してきた。


いくら練習をしたからって、やっぱ試合は緊張する…





深呼吸を繰り返し、心を落ち着かせ、なんとかレシーブの構えをした。





千景が見てくれてるんだから、頑張らないとっ!