独り占めしてもいいですか…?【完】

その日の放課後、はるちゃんと千景と3人で帰ろうとしていた。





すると、教室のドアが勢いよく開き、現れたのは星くんだった。





「やっほ~みんなっ俺も一緒に帰る!」





相変わらずのテンションだった。





そういえば、久しぶりに星くんを見たかも。





そんな星くんとは対照的に、千景とはるちゃんは冷たい視線を送っていた。





「西崎…こいつ誰だっけ?知ってる?」


「いーや、私は知らないわ。こんなうるさい男」


「だよな。帰るか」





そう言って星くんをスルーして帰ろうとしていた。





「ちょ!ちょっと待ってよ!二人とも冷たすぎ!…って、美生ちゃんも笑ってないで助けてよ~」


「あ…ごめん、つい笑っちゃった」





星くんがいるだけで場の空気が一気に明るくなっちゃうもん。





星くんってある意味、すごいなぁ。





「星、うるさい。だからあんたは女子にモテないんだよ。ちょっとは千景くんを見習ったら?」





と、はるちゃんは厳しい指摘をしていた。