独り占めしてもいいですか…?【完】

「美生、泣いてるの?」





そう言って千景は笑った。





「泣いてないよ…っ」





千景は優しく笑いながら、強がる私の涙を拭ってくれた。





「俺に美生の嘘は通用しないんだよ?」





そう言って千景は再び私の唇へとキスをしたのだった。





「千景…顔赤いよ?照れてる?」





唇を離し、クスリと小さく笑った。





「えっ!あ、赤くないし、照れてないし…!」





「ふふっ。千景、私も千景の嘘通用しないよ?」





私はしてやったと、満足気に笑みを浮かべた。