深呼吸をし気持ちを落ち着かせると、ゆっくりと口を開いた。





「私、千景の幼馴染であることがすごく嬉しかった。誰よりも近い存在で、千景の隣で笑っていられればそれでいいと思ってた。それ以上、望むものなんてなかった」





「うん」





「でも、最近は違うことを思ってた。千景とは幼馴染でいたいけど、それ以上を求める私がいた。それを千景に伝えると、きっと幼馴染には戻れなくなるって、千景に迷惑をかけるって思ってずっと言わなかった」





今この瞬間にも愛が溢れていく。


愛おしい気持ちが止まらなかった。





「私は…誰よりも千景のそばにいたい!この先もずっと、千景の隣で笑っていたい。私だけを見てほしい…っ、ずっと、ずっと千景のこと独り占めしたかった」





「美生…」





堪えていた涙はいつの間にか頬を伝っていた。





そして、私は千景のことを真っ直ぐに見つめた。





言うんだ…言うんだっ…!


もう、この恋に終わりを告げるんだっ…!