独り占めしてもいいですか…?【完】

「…それでもいいの。私の恋が報われないとしても、自分の気持ちに正直に生きたいの。たとえ幼馴染でいられなくなったとしても、絶対に後悔はしない」





もう決めたんだ。


もう迷わない。


前だけみて走るんだ。





「それに、そんな中途半端な気持ちで三春くんとは付き合えないよ。三春くんの気持ちすごく嬉しかった。だからこそ、私もちゃんと向き合いたいの」





そう言うと三春くんは少し驚いた表情を浮かべ、そして次の瞬間笑い声をあげていた。





「ははっ流石だなぁ美生ちゃん。俺の完敗だよ」





そして続けて言った。





「美生ちゃん、強くなったね」


「え?」





私が、強く…?





きょとんとした顔をしていると、三春くんは再び口を開いた。





「強くなったよ、美生ちゃんは。益々、好きになっちゃったな~」


「えぇ!?」