独り占めしてもいいですか…?【完】

三春くんに合わせる顔がなかった。





「…頭あげてよ、美生ちゃん」





三春くんの優しい声が頭上から聞こえた。





「本当にごめんなさい…」





ゆっくりと顔を上げたものの、三春くんを見れなかった。





「そんな謝らないで?美生ちゃんは何も悪くないんだから」





三春くんはそう言って優しく笑ってくれた。





三春くん…


申し訳なくて思わず涙が出そうになる。


それを何とか堪えて、真っ直ぐ三春くんのことをみた。





「俺じゃ、ダメだった…?」


「そんなっダメとか、そういうのじゃないよ!」





私は全力で首を横に振った。