独り占めしてもいいですか…?【完】

***





その日の放課後、職員室での用を済ませ廊下を歩いていた。





西崎は部活があって一緒に帰れないそうだから、美生のことは星に頼んでおいた。





流石に一人で帰らせるのも心配だしな。





美生って可愛いし、ちょっと天然なとこもあるから…





って、俺なに言ってんだよ!

だめだだめだ、今のことは忘れよう。





頭の中を色んな感情が入り混じっていた。





そして階段へと差し掛かるところで、今最も会いたくない人物と遭遇したのだった。





「あっ千景くん」





「辻先輩…」





よりにもよってどうしてこんな時に会うのか…





そんなことを思ったが、一度辻先輩とは二人で話したいと思っていた。





向こうもそう思っていたみたいで、俺たちは裏庭へと場所を移した。