独り占めしてもいいですか…?【完】

「大切なことはちゃんと言葉にしないと伝わらないぞ?」





珍しく真面目な口調でそう言ったのだった。





思わずそんな星にポカーンとした表情を浮かべてしまっていた。





「俺からの助言は以上っ!さ、昼休み終わるし戻ろうぜ」





そう言って星はいつものおふざけ口調に戻ると、屋上をさっさと出て行った。





一人屋上に取り残された俺は星の言った言葉が頭の中に響いていた。





「言葉にしないと…か」





…星にしちゃ珍しく良いこと言うじゃん。





けど、今更もう遅いよな。





俺がもっと早くに告白でもしてたら何か変わってたのかな。





…って過去のこと考えても意味ないよな。