独り占めしてもいいですか…?【完】

俺にはもうそうするしか道がないもんな。





この気持ちは絶対にバレないよう隠して、美生の前で笑ってるんだ。





俺が我慢すれば、全てが丸く収まる。





こんなの美生と話せなくなることに比べたら、どうってことないよ。





「…俺は、ただの幼馴染として美生の幸せを願うよ」





美生の幸せが一番だからな。





美生が幸せなら俺はそれでいいんだ。





「ふーん、つまんね」





星はため息混じりにそう言った。





…こいつ、後で本当にしばいたろうかな。





「俺もあんまりお節介とか焼きたくないからあんまり言わないけど」





星はフェンスに体を預けつつ、ゆっくりと口を開いた。