独り占めしてもいいですか…?【完】

❛友達❜というフレーズが胸に刺さった。





「うん…友達だよ」





私と千景が友達であることに偽りはない。





私たちは幼馴染であり、ただの友達。





「…そう、ならいいけど。最近、葵さんと千景くんが二人で帰ってるところをよく見るから」


「あれはたまたま一緒に帰ってるだけで…深い意味は、ないと思う」


「ふーん…」





自分で言ってて辛くなってきた…





うぅ…ちょっと泣きそう。





そんな私とは対照的に早乙女さんは、笑みを浮かべていた。





「葵さん、こんなこと言いたくないけど、一つ言わせてもらうわ」





「…?」





「あんまり調子にのんなよ?」





「…え」





突然のことに、何を言われたのか理解できなかった。


そして、茫然とする私に早乙女さんは続けて言った。