独り占めしてもいいですか…?【完】

「…?」





席に座ると、何故か周りから視線を感じ、振り向くと女の子たちがコソコソと私を見て、何かを話しているようだった。





あっ…そういえば三春くんって、モテモテな人だったんだ…





私なんかと話してたら、みんな驚くよね。





前の早乙女さんたちみたいに、絡まれないといいけど…





前のことを思い出し、小さくため息が出た。





女の子ってどうしてこんなに面倒くさいんだろう。


…私も女の子だけどさ。





でも好きな人のことになると、必死になっちゃうのはみんな同じだもんね。





恋をするっていうのは、本当に大変なことなんだよね。





「美生」





その時、ずっと聞きたかった私を呼ぶ声が聞こえた。





「千景っ」





声の方へ頭を上げると、千景が立っていた。