独り占めしてもいいですか…?【完】

三春くん、冗談上手いなぁ。


これは女の子だったら誰でも喜んじゃうよ。





「よしっ美生ちゃんに会えたし、今日も1日頑張れる気がする」


「大袈裟だよっ三春くん」





三春くんってほんと面白い人。


すごく話しやすいし、昨日に出会ったばかりとは思えないよ。





「今日の放課後も一緒に帰る?」


「あ、えっと…」





そう言われ脳裏に千景が過った。





今日からはるちゃんは部活が始まるって言ってたから、はるちゃんとは一緒に帰れないし…





はるちゃんが部活の日は千景と一緒に帰ることになってるから、三春くんには申し訳ないけど、断るしかないよね。





それに私も出来れば千景と帰りたいし…





「その…千景と帰ることになってるから、ごめんね」





そう言って私は申し訳なさそうに眉尻を下げた。





誘ってくれるのはすごく嬉しいんだけど。





「そっかそっか!それなら仕方ない!じゃ、また今度ね」


「うんっまた今度」





笑顔で三春くんに手を振ると、再び自分の席へと座った。