「私、ちょっと先輩と話してくるね。時間かかるかもしれないから、はるちゃん先に千景と星くんと帰ってていいよ」





ほんとはみんなで帰りたかったけど…





みんなを待たせるわけにはいかないし、先輩のこと無視することもできないもんね。





「そう?じゃあ、先に帰ってるね。またね、美生」


「うんっまたね」





はるちゃんは最後に先輩にペコリと頭を下げ、千景と星くんのところへ行ってしまった。





「なんかごめんね」


「あっいえ!全然大丈夫です!それで、話って?」


「ここじゃ話にくいから場所変えよっか」





そういう辻先輩の目線は私の後ろへと向けられていた。





辻先輩の視線の先へ振り返ってみると、何故か物凄く注目をされていた。


特に女の子たちの視線が集まっているみたいだった。





…確かにこんな状況じゃ話にくいよね。


でもどうしてこんなにみんな見てるのかな?


先輩がいるってだけで、そんなに珍しいのかな。





とりあえず先輩の後をついていき、近くの空き教室へとやってきた。