独り占めしてもいいですか…?【完】

顔を覗きこまれ、ハッとした。





「きっ、聞いてるよ!」





そうは言ったものの、正直千景の言葉など聞いてる余裕がなかった。





あんなに近い距離に千景がいて、平常心でいられるはずがなかった。





心臓がうるさいくらいにドキドキと脈を打つ。


頬だって赤くなってることくらい、見なくても分かる。





心臓の音…千景に聞かれてないよね?





動揺する私とは対照的に、千景はなんら変わった様子がなかった。





長いまつ毛、通った鼻筋。

透き通るような綺麗な肌。





先ほどの光景が脳裏から離れなかった。





鮮明に焼きついていた。