独り占めしてもいいですか…?【完】

「む~…千景のけち…」





「遊ぼうと思えばどこでも遊べるじゃん」





そうだけど…


どうにも納得がいかなかった。





「美生」





口を尖らせる私に千景は優しい声で名前を呼んだ。





声の方へ振り返ると、千景の顔がドアップに映し出され、そして額と額がコツンと重なった。





その瞬間、まるで時が止まったように感じた。





千景はマスクをしていたけど、それでも近すぎる距離に息をするのも忘れてしまうほどだった。





「…俺も頑張るから。美生も、もう少し待って?」





千景は優しい声でそう呟くと、ゆっくりと離れた。





「…って、美生?聞いてる?」