独り占めしてもいいですか…?【完】

「うん、熱で意識が朦朧としてて、夢の中で美生が来てくれたような、そんな感じにしか覚えてなくて…」





「そっか」





千景、覚えてないんだ。





少し残念に思う反面と、ホッと安心する部分もあった。





やっぱ昨日のことは言わないでおこっと。





「まずは、お見舞いにきてくれてありがとう。覚えてないけど、嬉しかったよ」





千景はいつもの笑みを浮かべた。





私はその笑みをみて、つられるように笑みが零れた。





久しぶりの千景の笑った顔だ。


昨日よりかは元気になったみたいだし、本当によかった。





「どういたしましてっ。それよりも…私、千景の家立ち入り禁止なのに、勝手に入っちゃってごめんね」





そのことがずっと引っかかっていた。





千景との約束破っちゃったし、千景怒るよね…?