コンビニに入ると、やっぱり暖房がかかっていてあったかかった。見渡してみたら、意外と人が少なくて驚いた。
何かお菓子でも買おうと、角を曲がった。
「桜田っ...!」
何とそこには、私を待っていたような不気味な笑みを浮かべる桜田がいた。
何か嫌な予感がした。
「よお、霧崎。」
桜田は表向きにはすごく優しく、誰もが認めるイケメンなので、事情を知らない女子たちにはモテるが、私たちグループの人間は彼の裏を知っている。
弱みに付け込んで相手を操る、このグループのNo.2だ。
まあもちろん、No.1の里中と相澤のほうがよっぽどのやり手だけど。
「何で桜田がこんな所に?桜田んちって、この辺じゃないよね...?」
「俺さぁ、聞いちゃったんだよね~」
私の問いを完全に無視して、桜田は笑った。
「な、何を?」
「霧崎が仕方なくアソビに参加してるってコト」
え...?
「『何のこと?』とでも言いたそうだね」
桜田が私の顔を覗き込んだ。
「っ...!」
「今日の放課後、美術準備室で叫んでたろ?『あたしだって行きたくない』ってさ」
「そっ、それはっ!」
やば。聞いてたんだ。つい口走っちゃったけど、かなりまずいことになった。
必死で反論しようとする私を嘲笑うかのように、桜田はこう言い放った。
「いつなんどきでも見張られてると思っといた方がいいぜ。所詮下っ端のお前に逃げ道なんかねぇんだよ。ま、知られたのが俺だったってことに感謝するんだな。今夜のカラオケ代全員分奢りってだけで赦してやるよ。」
桜田は、ポテチの袋をひっつかみ、レジに向かった。
その口元は、妖しく歪んでいた。
狂ってる。桜田凱士は狂ってる。
結局私は、なんにも買わずに店を出た。
何かお菓子でも買おうと、角を曲がった。
「桜田っ...!」
何とそこには、私を待っていたような不気味な笑みを浮かべる桜田がいた。
何か嫌な予感がした。
「よお、霧崎。」
桜田は表向きにはすごく優しく、誰もが認めるイケメンなので、事情を知らない女子たちにはモテるが、私たちグループの人間は彼の裏を知っている。
弱みに付け込んで相手を操る、このグループのNo.2だ。
まあもちろん、No.1の里中と相澤のほうがよっぽどのやり手だけど。
「何で桜田がこんな所に?桜田んちって、この辺じゃないよね...?」
「俺さぁ、聞いちゃったんだよね~」
私の問いを完全に無視して、桜田は笑った。
「な、何を?」
「霧崎が仕方なくアソビに参加してるってコト」
え...?
「『何のこと?』とでも言いたそうだね」
桜田が私の顔を覗き込んだ。
「っ...!」
「今日の放課後、美術準備室で叫んでたろ?『あたしだって行きたくない』ってさ」
「そっ、それはっ!」
やば。聞いてたんだ。つい口走っちゃったけど、かなりまずいことになった。
必死で反論しようとする私を嘲笑うかのように、桜田はこう言い放った。
「いつなんどきでも見張られてると思っといた方がいいぜ。所詮下っ端のお前に逃げ道なんかねぇんだよ。ま、知られたのが俺だったってことに感謝するんだな。今夜のカラオケ代全員分奢りってだけで赦してやるよ。」
桜田は、ポテチの袋をひっつかみ、レジに向かった。
その口元は、妖しく歪んでいた。
狂ってる。桜田凱士は狂ってる。
結局私は、なんにも買わずに店を出た。


