すっごいっ!!何?!この立派な日本家屋……

門をくぐり抜け玄関までのアプローチを歩く。左右何処を見ても素晴らしい日本庭園。


今から仁のお祖父様に会うと言うのに、私はこの圧倒的な日本らしさに感激し、さっきまでの緊張もふきどび、興奮していた。


「すっ」

「ん?」

「素晴らしいわ!!仁!」

「えっ!?」

「こんなに手入れの行き届いた日本庭園を毎日見られるなんて、なんて贅沢なお家なの‼」


「そんなに気に入ったならここに住むか?」

「え?」

仁とは違う声に驚いて振り替える。


「お祖父さん」

「仁、いいお嬢さんじゃないか!ワシのこだわり抜いたこの庭をこんな風に言ってくれるとは」

「あっ…すっ、すみません!!」

私っ!何してるのよ!興奮しすぎてた!恥ずかしい…


なんとも言えないオーラを纏った和服のお祖父様を前に、私の緊張は最高潮に達する。