私は仁には言わないでと口止めし、洗面所で見つけた物の事をメールに書いて返信すると、


『藤堂さん帰ったから電話する』


返信を見た瞬間着信がなった。


「はい」

「アリア……あれはどういう事だよ」

「私にもわからないの……」

「藤堂さんには聞かないのか?」

「今の私にはその勇気はない…」

「でも、聞いてみないと」

「だから、今はそっとしといて。…自分のタイミングで聞くから」

「分かった。じゃぁ、藤堂さんにもそう伝えとく」

「うん…」

「アリア……大丈夫か?」

「うん…。明後日は仕事行くから。事務所にもあまり行きたくないから……」

「藤堂さんに会うかもしれないからな。大丈夫。」

「じゃぁ、現地で」

「分かった。明後日はPVの撮影だよな。そういえば、スポンサーが来るって言ってたな」

「うん。そうよ!初対面だから、失礼のない様にしなくちゃ」

「そうだな」

「じゃぁ、私寝るね」


カイルはまだ何か言いたそうだったけど、無理やり話を終わらせ電話をきった。