初めての甘い恋人

番号を交換してなかった自分を責める…。

しかも、アリアの事は勤めている会社ぐらいしか知らない…。

私達は性急に近い存在になったのだ。


私はこれからどうしたらいいか考えを巡らせる。


そうだ!!カイルさんがいる。一緒に住んでいるんだよな。


家に行ってみようと思い、同じ階の瀬尾と書かれたドアの前に立ち、一つ深く呼吸をしインターホンをおす。


「藤堂さん。どうしました?!あっ!今、開けます」


私と分かり慌てた様子でカイルさんが姿を現した。


「夜分にすみません。休まれていましたよね?アリアさん帰ってますか?」

「いえ、大丈夫ですよ。……え?アリアですか?ウチには来てませんけど……」


え?来てない……


「一緒に住んでいるんじゃないんですか?」

「あー。事務所が近いので、自然とウチに来ますけど、アリアは別に家がありますよ。それより、アリアと一緒にいたんじゃ?」

「はい…。先程まで一緒にいたんですが、突然何も言わず帰ってしまって…。連絡先も知らなくて…」

「えっ?帰った!?何があったんですか?……あっ、とりあえず中に入ってください」