車に乗り込み、車内の藤堂さんのものらしき香水の香りに、抱きしめられているような感覚に陥り、車に乗っただけなのに体が熱くなるのが分かる。


この熱を藤堂さんに伝えたい……!!
何て言ったらわかってもらえるかな……?


藤堂さんが運転席に座って私に視線を向けているのがわかる。私は藤堂さんと目を会わせ意を決した。


「あの!!私も藤堂さんに恋い焦がれているようです……」

「え……?」


NOーーー!!またっ!また、直接的ないい方になってしまったっ!


「あっ、すっすみませんっ!!でも、藤堂さんにどうやら一目惚れしてしまって……。すっ、すっ、好きな事を、どうしても伝えたくてっ!」


藤堂さんの顔が真っ赤になっていく……。

いぃーやぁー!!かっ、可愛い……。もっと見たい……。


気づいた時には、真っ赤になっている藤堂さんの頬を手で触れていた。


「っ!!ーーあ、の……アリアさん……」

メガネ越しに見える潤んだ瞳……。キレイ……。
まじまじと見ていると藤堂さんの頬に触れている手が暖かくなる。


あっ!手を握られてる…。私の体は小さく跳ねた。