「あのぅ...もう授業始まりますよ?」

「ん?ああ、別にいいや。授業は。」

「え、でも...」

「俺さ、勉強とかそういうの関係ねーし。」

「じゃあ何のために学校...」

「暇つぶしっつーやつ?」

「はあ...」

「まぁ、お前らにはわかんねーよ。進学校通ってる
やつには。」

「そうですか、おやすみなさい。」

「おまえ、おもしれーな。見た目の割りには。」

「ちょ、それどういうことですか?」
一子はメガネを触りながら言う。

「てかさ、メガネ外したら?ぜってー外したほうが
可愛いから。」

「嫌です...」

「あっそ、まあいいけど。じゃあ授業終わったら学校案内
よろしくな。」

「え、ちょっと...」
一子はそう言うが、隣を見ると葉月は寝ていて
起きそうにない。