運命を知らない占い師


「内緒…?」


「日本語で秘密という意味なのだろう?」


「そうだね」


優介は頷く。


「お父上には聞いてないの?」


「両親はこの世にいないのだよ。父はかつて病死、母は私と同じ力を持っているが故に殺されたのだ」


「そんな…君は…」


どうして殺されなかったのか。


とは聞けず、優介は口をつぐんだ。


「母が死ぬ前に色々な手続きをして、私をこの地、日本へと送り込んでくれたのだ」