「占い師にとってその人の死を見る事は禁忌とされている。その人の未来が長くないと分かっても、何時死ぬのかまでは見てはいけない」 「そ、そんな…僕は突然死んじゃうかもしれないの?」 「人間、誰だってそんなものだろう」 この占い師少女は何十年も生きてきた老婆のような物言いをする。 「だがね君、大雑把でも良いのなら、見る事が出来るのだよ。少しずつ少しずつ、例えば、明日の朝ご飯を、一ヶ月後の朝ご飯を一年後の朝ご飯を、というようにすれば、だいたい君がいつ死ぬのかは大雑把に分かる。それでもいいか」